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軍艦島 十窓十色


 長崎港から船に乗って30分ほど行ったところに「端島(はしま)」という名の小島があります。その島は周囲を埋め立てて塀で囲み、その中に鉄筋コンクリートの建物が林立しているのですが、その様が軍艦のように見えることから通称「軍艦島」と呼ばれています。1870年から炭鉱開発が始まり、小さな島を埋め立てて炭坑町を作り、このような姿になりました。日本の近代化を支える炭鉱の町として、最盛期にはこの狭い島に5千人以上が住んでいたというから驚きです。一見すると牢獄みたいですが住民の生活水準はそれなりに高く、慢性的に水不足ではあったのですが各世帯には当時としては珍しかったテレビが配給されていました。また、ここに建っている鉄筋コンクリートのマンションは日本で最初に建てられたものだそうです。つまり軍艦島は当時のハイテク島だったわけです。ところがエネルギー革命による主要エネルギーの石炭から石油への移行により1960年代以降は徐々に衰退し、1974年に閉山して以後無人島となり廃墟と化しました。2015年にユネスコの世界文化遺産に登録されています。

 この写真は軍艦島クルーズの船の上から撮った端島の廃墟の窓です。多分、学校の校舎だった部分だと思います。同じ規格の窓ですが痛み方がそれぞれで個性があって面白いです。

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